【物価が上がる】は悪いこと?インフレとデフレについて学ぶ

ビジネス

経済環境の激変による今を考えてみよう

近頃の身近な状況において、昨今の世界情勢から物価が上がり続けていて、その結果ご自身の家計に打撃を受けていたりしませんか?

例えばですが、私は休日にはよく妻と買い物に行きますが、身の回りの生活のための買い物や、日常の生活をしていて起こっていることが、

「先週買った時よりこの野菜値上がりしてる!」

「大手メーカーがまた値上げの報告をしている」

「職場の商品が値上げだってさ」

などさまざまな理由でこの値上がりについて目にしたり耳にしたりすることがありませんか?

きっと少なからず何かしらで感じたことはあるのではないでしょうか?

家計もとい自分自身の生活に関わることですので決して関係ないとは言えませんよね。

まず初めに、今回お伝えすることで誤解をしないでほしいのは、物価が値上がりすることが何も全て良い悪いというわけではありません。

大切なのは物価上昇と経済がどうつながっているのかを理解し、それが現在働いている職場環境などにおいてどういう影響をもたらすものなのかを社会で働くものとして最低限知っておかないといけません。

「物価が上がるとどうなるの?」

この連日ニュースやメディアで報じられる物価上昇についてどう感じ取るのか、そして今の日本の経済がどういった状態に陥っているのかを知っているだけでも自分の生活の見直しにつながるのではないかと思いますので少しでも生活の知恵として参考にしていただけたら幸いです。

インフレってなに?

まず経済において、この【インフレ】について何ですか?と聞かれて明確に答えられますでしょうか?

「物価が上がることじゃないの?」という答えは、半分正解です。

【インフレ】とはインフレーション(inflation)の略称で一定期間にわたって経済の価格水準が全般的に上昇することをさします。

つまり市場の供給よりも需要の方が高まり、相対的に通貨の価値が下がることを言います。

例:物の価値が上がる

例えば今まで100円で2つ買えていたりんごが、ある日100円で1つしか買えなくなる=円の価値が下がり物の価値が上がったため1つしか買えなくなってしまった時をさします。

ではこの一般的にインフレを目指すことの何が良いのか?ここを紐づけて理解する必要性があります。

インフレになると、先に伝えたように、通貨の価値(供給)が下がり、物の価値(需要)が上がります。

市場の物の価値が上がるということは、一消費者としては、

「なくなる前に買いたい!」

「これ以上値上がりする前に買いたい!」

などの心理が働き、結果として消費が活発になる傾向があります。

消費が活発になることによって、企業は「もっともっと作るぞ!」となり、生産数が増える。

生産数を増やして増やした分収益が上がり、企業の利益が上がる。

企業の利益が上がることによって投資家などは「今伸びてるならもっと伸びるんじゃないか?この企業を応援しよう」となり更なる投資をがあり、その投資を受けて会社は更なる成長、企業成長を促す。

企業が収益が伸びれば伸びるほど、働く従業員の賃金も上がり、豊かな生活ができる。

買い物が活発になることにより、他の企業も需要が増し、他の企業も収益が上がる

このような波形的な流れで経済が活性化していく可能性が高いのがインフレの特徴になります。

デフレってなに?

インフレは供給より需要が増すことを指しますが、デフレに関してはその逆になります。

【デフレ】とはデフレーション(Deflation)の略称で物の価値が下がり経済的に下落していく経済現象になります。

市場の需要よりも供給が多くなり相対的に通貨の価値が上がることを言います。

例:物の価値が下がる

これはインフレとは逆で100円で1つしか買えなかったりんごが、ある日100円で2つ買えるようになる=物の価値が下がり円の方が価値が高くなってしまうことになります。

物より円の価値の方が高いということは一見いいことに見えますが、経済で置き換えたらどうでしょうか?

「景気が悪いからなるべく買い物は安く済ましたいな」

「今のままだと将来が不安だから趣味の服や靴を買うのは我慢しようかな」

経済が活発でないため、各家庭は節約や貯蓄などお金を使いたがらなくなります。

企業は物を作っても中々売れないため、「少しでも売上と利益を作るために買ってもらえる値段で商売するぞ!」など安く物を売ります。

安く物を売るから利益は小さくなります。

利益が小さくなると従業員の報酬も少なくなります。

そのため中にはリストラや事業縮小、会社が倒産など経済が縮小傾向になり、そのサイクルにより国内の経済全体が縮小し、生活の困窮に至る可能性が高くなるわけです。

日本は長期にわたるデフレだと言われており、デフレ脱却という中で金融政策などを行い活動をしてきましたが、中々大きなイノベーションを起こせず為替などにも影響しているわけです。円安や円高についても記してあるので気になる人はチェックしてみてください。 円安と円高について

今起きている日本の経済市場を考える

インフレとデフレについてはご理解いただけたでしょうか?

補足で伝えると輸出が活発な時はデフレによる通貨の紙幣価値が高い方が経済としてはうまく回ることはあり得ますが、基本的には国内市場を考えてみるとインフレ(物価上昇)になり市場経済が活発になる方が経済が好循環し景気は好景気になりやすいと考えられます。

ただ!!しかし!!

ここからお話しする内容が非常に大切なお話になりますので、ご自身の生活に置き換えた上でよく考えてみていただけるとよろしいかと思います!

冒頭で述べたように、ここ最近生活をしている中で物価が上昇しているとニュースや情報で知ることは多くないですか?

さっきまでの話を聞くと、

「物価が上がってるんでしょ?じゃあインフレだから景気が良くなるじゃん!!」

と思う方もいるかもしれません。

ここで知っておいていただきたいのはインフレにも種類があるということ!!

今国内で起こっているインフレは【ハイパーインフレーション】が起こっていると考えられます。

【ハイパーインフレーション】とは・・・非常に高く、典型的に加速するインフレのことになります。

これはすべての商品の価格が上昇するため、現地通貨の実質的な価値=円の価値が急速に失われていく。これにより、その通貨の保有額を最小限に抑え、より安定した外国通貨(最近では米ドルが多い)に切り替える人が増える事象に起こりうることなんです。

この全ての商品の価格が上昇する要因として今の国内で考えられているのが以下になります。

戦争や紛争による影響(ウクライナとロシア)

社会的政治的動揺(新型コロナによる経済の抑制)

総供給量の崩壊や輸出価格の下落(原油高の高騰、アメリカはじめ諸外国の金利政策)

など、政府が税収を集めるのが困難になるような危機など、政府予算に何らかのストレスがかかった場合に起こることが多いとされています。

通常のインフレならば物価上昇と併せて賃金も経済の活発になることで好景気となるのですが、ハイパーインフレーションの恐ろしいところは、あらゆる物が原油高の高騰などを始め、急激に物価が上昇したにもかかわらず、賃金は上がらないということ。

今現在の国内で起きている最大の現象は【コストプッシュ・インフレーション=原価上昇インフレーション】が大きな要因になります。

その結果、単純に国内の各家庭の生活における家計圧迫になる状況に陥ってしまいます。

このような経済現象を

【スタグフレーション】と言います。

意味は「stagnation(停滞)」と「inflation(インフレーション)」の造語であり、経済の停滞と物価上昇が合わさった状態のことをさします。

つまり、雇用や賃金が減少する中で、物価の下落ではなく物価の上昇が発生してしまい(通常、雇用や賃金が減少すると物価の下落が発生する)、収入が減るうえ貨幣や預貯金の実質価値まで低下するため生活が苦しくなるとされています。

今日本が起こっていることがこの【スタグフレーション】なのです!!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

日本が長期に渡りデフレ脱却を掲げて金融政策を実施しているのですが、ここにきて世界情勢の影響などにより物価が上がり

「ついにデフレが終わってインフレ来たか?」

と思いたいところですが、残念ですがそうはなっていないという事実になります。

ハイパーインフレとスタグフレーションからの脱却には国政や中央銀行の金融政策などの動きに注意していかないといけません。

目の前の生活で商品やサービスを行うビジネスをする上でこのインフレとデフレ以外にも今現在何が起こっていて、我々は何を見て考えていかないといけないのか?

今後の経済状況に目が離せません!

油断はできないので、少しでもお金の知識を高め、個人でできること、ビジネスマンとしてひとりひとりができることを考えて、行動していただけたら何か変わるかもしれません。

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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